現物はあるが図面が無い…。そんな時は “リバースエンジニアリング” で解決!?

“リバースエンジニアリング” と言う用語を聞いたことありますでしょうか?

 

先週訪問した加工業者さんが

 

「 新しく3Dスキャナを導入し、リバースエンジニアリング を取組み始めたんです。」

 

とおっしゃっていました。「リバースエンジニアリング??」

 

聞いたことの無い用語だったので訪問後に調べてみると、要約した文献がありましたので転記します。

 

リバースエンジニアリングとは、既製品の製造を分析して構成や動作・ソースコードなどの技術情報を調査することを表します。

通常は製品を開発する際には設計図などを事前に作成し、それにしたがって開発を進めます。リバースエンジニアリングはその工程を反対から実施する手法であり、自社製品だけでなく他社製品の構造などを調べたりする際に活用可能です。

開発工程をさかのぼる(リバース)することからリバースエンジニアリングと呼ばれ、日本語では“逆行工学”とも呼ばれます。リバースエンジニアリングを活用することで、設計図が残っていないような昔の製品も設計図から起こし直し、改良して新たな製品として生まれ変わらせることも可能です。

出典:リバースエンジニアリングとは?メリットや手法、違法行為とならないための活用時の注意点 | Engineer Labo エンジニアラボ (pasona.co.jp)

 

これは一般的に言われている “リバースエンジニアリング” の定義です。

 

ものづくりにおいてはの”リバースエンジニアリング” は以下のように要約されています。

 

一般的な製造過程では、3Dモデルや図面の作成をしてから、加工用のデータを作成し、製品の加工に入ります。しかし、リバースエンジニアリングでは真逆の工程を歩みます。既存品から寸法を取得して3Dモデルを作り、3D上で強度を検証したり、設計変更したりするのがリバースエンジニアリングならではの特徴です。このようなプロセスを経ることで、1から図面を作成するよりも早く、動作レベルが高い製品を作成できるのです。

出典:リバースエンジニアリングとは?(製造業,原理,用途) (ts-seiki.com)

なるほど~。確かに “リバースエンジニアリング” は加工業者さんと相性が良さそうな予感がします。

 

何故なら・・・

 

これまでに何度か得意先さんの工場内を歩いていると現場担当者さんに呼び止められ、「これと同じモノを作れない?」と聞かれたことが、ちょくちょくありました。

 

その際はきまって「図面ありますか?」と聞くんですが、このように急に呼び止めらるケースではお客様は大抵図面をお持ちではありません。

 

担当者さんが欲しいモノは設備の補修用に使用する場合が多く、「部品が壊れたから交換したいんやけど…。」と言った内容が大半を占めていました。

 

図面があれば何の問題も無いのですが・・・図面も無く、更に故障となると、部品の欠けや摩耗などが原因で元寸法が分かりません!!

 

それでも本気で製作しなければならない場合は一旦現物をお預りし・・・

 

加工業者さんにてノギスやハイトゲージなどのアナログ測定機器を用いて寸法測定し、相手部品との現合などを行い寸法公差を決め、出図、お客様から承認を得る。

 

といった工程を踏む必要があります。

 

とても手間がかかるため、製作費もとても大変なことになりそうです…。

 

ですが、最近は3Dスキャナなどの近代的な計測機器の発展に伴い、アナログ測定機器を使用せずに現物寸法を確認することができます。

 

が、その後の工程は変わらないため、やはり手間はかかります。

 

なので正直、製造現場で必要な1個、2個の補修パーツにおいて”リバースエンジニアリング” の活路を見い出すことは現実的では無いと思います。

 

では、どんな場面において “リバースエンジニアリング” を活用できるのか?

 

続きは次回のブログで加工業者さんからお聞きした内容を踏まえ考察します。

 



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