【萬代 営業マンの知恵袋】お客様との打ち合わせから学んだ「シャフト選定」のリアル

高周波焼入れ

はじめまして!株式会社萬代のナンシーです。

 

いつもは営業としてお客様の元へ足を運んでいますが、今日から「ブログ」という新しい挑戦を始めることにしました!

 

正直、文章を書くのは少し緊張していますが、日々の仕事の中で出会う「ものづくりの面白さ」や「技術の深さ」を皆さんともっと共有したいと思い、ペン(キーボード)を取りました。

 

今回は現場のリアルなやり取りから学んだ、熱処理や表面処理の「落とし穴」と「選択肢」をできるだけ分かりやすくまとめてみようと思いますので、どうぞ温かく見守っていただけますと幸いです。

 

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さて、私が書く初めてのブログのテーマは「シャフトの選定」についてです。

 

一口に「シャフト」といっても、材質・熱処理・精度など選定するためのポイントはさまざまですよね。

 

そこで、先日お客様からご相談いただいた事例をもとに、シャフト選定の決め手となったポイントとその経緯をご紹介したいと思います。

  

今回の案件は、実は別件で進めていたアルミ鋳物に関する打ち合わせから派生したものでした。

  

その際の経緯については、以下の記事でご紹介しているのでぜひご一読ください。

  

 

この記事でご紹介している仕様打ち合わせの際、お客様から次のような打診をいただきました。

 

「萬代さん、シャフトの耐摩耗性を高めて長寿命化を図りたいんですが、製作についてご相談に乗っていただけますか?」

 

この一言が、今回ご紹介するシャフト選定の始まりとなりました。

 

もちろん二つ返事でお引き受けし、後日正式なお見積り依頼とともに届いた図面がこちらです。

 

【お見積条件】

  • 材質:S45C
  • 焼入硬度:HS55~70(※HRC換算で約35~50程度)
  • 表面仕上げ:バフ研磨 #300

 

お客様からのご相談に対して弊社は図面指定の「S45C」ではなく、より高硬度である「SUJ2」への材質変更をご提案しました。

 

一般的にはS45Cよりも高価な材質とされるSUJ2ですが、弊社ではSUJ2の取扱量が非常に多く、加工にも精通した専門メーカーとのネットワークがあります。 

 

その独自の仕入れルートを活かすことで、図面通りのS45Cよりも、高品質なSUJ2を用いた提案の方がコストを抑えることができました。

 

お客様からも「SUJ2であればS45Cよりも硬度が高く、性能面でもメリットがある」とご判断いただき、無事にご採用いただく運びとなりました。

 

ただし、ここで一つ重要な検討事項がありました。

 

SUJ2は非常に優れた材質ですが、本来は全体焼入れで使用されることが多く、硬度を高める反面「脆くなる」という特性を併せ持っています。

 

そこで、これらの注意点をお客様にお伝えして、詳細な使用用途を確認させていただきました。

  • 用 途:ベルト駆動ローターの回転軸
  • 重要度:万が一、軸が折れたり摩耗したりすれば、装置全体の稼働がストップしてしまう極めて重要な部品

 

この条件に対し、仕入先さんと協議した結果、通常通りの全体焼入れで硬度を上げるだけでは、破損のリスクを拭いきれないと判断し、耐折損性を向上させるために仕入先さんと協議を行い、次のような仕様をご提案しました。

 

【解決策:高周波焼入れの採用】

SUJ2に対して、あえて表面から「焼入れ深さ1mm」を指定した高周波焼入れをご提案しました。

 

これにより、表面はS45Cを凌ぐ硬度で耐摩耗性を向上させつつ、内部には粘り強さ(靭性)を残すことで、折損のリスクを抑えることができ、お客様にもご納得いただいた上で無事に製品を納入するに至りました。

 

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今回、シャフト選定の案件を通じて、単にコストを下げるだけでなく、一歩踏み込んだ仕様提案を行うことこそが「お客様のお役に立つ」ことなのだと実感しました。

 

仕入先さんと連携し技術的な裏付けを持って皆さんの「最適」を一緒に作り上げていきたいと思っています!

 

さて、今回は「熱処理」が重要なキーワードとなりました。

 

次回は、私が個人的に気になった「そもそも熱処理にはどのような種類があるのか?」を詳しく掘り下げてご紹介したいと思います。

 

次回もお付き合いいただけますと幸いです。それではまた



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