図面変更は大変ですが、それに見合う価値があると思います。

材料:S45C-D もしくは SGD400-D

寸法:φ15.20×150L±0.05、φ15.40×150L±0.05、φ15.60×150L±0.05

数量:各1本 

表面処理不要

 

先日お客様からご依頼いただいた加工品ですが、この単価っていくらだと思いますか?

 

加工先さんによって価格差はあると思いますが、3,000~4,000円/本ほどではないでしょうか。

 

この単価を高い?安い?皆さんはどう思われますか?

 

私は価格を判断する目安の一つとして「加工方法、手間の把握」が挙げられると思います。

 

「鉄の丸棒を削るだけ」なので、パッと見た目はとても簡単な加工に見えますが、

 

加工業者目線では「厳しい公差管理が必要」と判断され、それが加工品単価に反映されます。

 

加工品単価の内訳をざっくり言うと、材料費+加工費です。

 

今回のケースでは、「厳しい公差管理」により加工費が高くなります。

 

厳しい公差管理を行うには、当然段取り時間も長くなります。つまりコスト増の要因です…。

 

更に1本毎に段取りを行うため、段取り費用が1本に対し全額かかります!

 

ちなみに100本/LOTでは「段取り費用÷100本」になるので、価格差ハンパないです!!

 

いわゆる量産効果ということです。

 

さて、ここで質問です。ご依頼主になったつもりでお考え下さい

 

「図面内容と実際の加工手間についてどれだけイメージされていますか?」

 

エラそぶってまことに申し訳ございません!!

 

ですが、イメージ出来ている!出来ていない…。で大きく価格が変わります。

 

では今回のケースに当てはめると・・・

 

「公差対象範囲の長さ」です。

 

150Lだとそれなりの長さになるため寸法にムラが発生します!!

 

慎重な加工業者さんならば仕上研磨を行うかもしれません。

 

仮にこれを「全長150L、加工箇所を50L±0.05」にすれば、

 

公差対象範囲が短くなることでムラが起こる可能性が低くなり、研磨不要、加工後切断不要等、

 

工程を削減できることにより価格はグッと下がります。

 

つまり加工費減につながるわけです!!

 

もちろん相手部品があるため可否はありますが、お客さまに検討していただく価値はあります!

 

今回も実際は150Lは不要だったそうで、50Lまで短くはできませんでしたが

 

公差対象範囲を短くすることでコスト減につながりました。

 

今回はシンプルな図面内容でしたが、「図面内容と加工内容の結びつけ」は複雑形状になるほど、

 

コストダウン効果を発揮します。

 

数量変更や加工業者さん変更も選択肢の一つですが、図面内容を変更することで、コスト低減できる可能性はグッと上がります。



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